オフィスや工場の空調の電力削減による光熱費節約・省エネ目標の達成はどこから手を付けていいかわからない、省エネのためにしたことが逆効果になっていたという事例も見受けられます。空調設備は経年劣化とともに熱交換効率が落ち、使用電力量が増えてデマンドが上昇します。空調設備の更新は効率が上がり省エネにはなるものの、大きな投資がかかります。空調の経年劣化への対応や、電力削減や省エネのためのチェックポイントについて解説しましょう。
空調の電力削減を考えるきっかけの一つとして「暖房や冷房の効きが悪くなったように感じる」という理由は多くあります。空調機器の経年劣化と電気代の関係について解説しましょう。
エアーコンディショナー機能、いわゆるエアコンを使用している空調では使用年数が長くなるにつれて冷暖房効率が悪くなっていきます。そのため、同じ条件で使用していても使用開始直後から毎年約5%ずつ消費電力が増えていくのです。単純計算すると10年間で1.5倍の電力が必要になり、12年を過ぎると運転開始時の2倍の電力が必要になります。
経年劣化したエアコンの消費電力が増えていくのはエアコンの構造と関係しています。
エアコンは気体になった冷媒を圧縮して液体にするコンプレッサーと、薄い金属が幾重にも組み合わされている熱交換器を使って温度調整をしています。揮発しやすい冷媒を圧縮して液化し、さらにこの液体を気化させる際に熱を奪って熱交換器で空気を冷たくしたり、冷媒を圧縮することで熱を作り出して熱交換器で空気を温めたりしています。そのため独立型のエアコンでは、暖房と冷房で空気の流れが逆になるのです。
エアコンの構造で需要なのはコンプレッサーと熱交換器です。コンプレッサーの機密性が下がり冷媒が漏れてしまったり、熱交換器に埃などがたまったりすることでエアコンの熱効率が下がります。
エアコンはスイッチを入れてから10分程度フル稼働して設定温度近くまで達し、その後は室温を維持するために低速運転になります。経年劣化してコンプレッサーの気密性が悪くなったエアコンは、低速運転になったときや省エネモードでの冷暖房効率が悪くなりやすい事例が多いです。
空調で電力削減をして省エネ目標を達成するためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
消費電力を削減するための空調の省エネ対策は、設定温度を冷房28℃、暖房20℃に設定(環境省推奨)する取り組みが一般的です。空調のフィルターについた埃やカビを取り除いて熱交換効率をよくする、風通しがよく直射日光の当たらない場所に室外機を設置するなども効果的でしょう。
空調が働いている部屋は、換気と日差しがチェックポイントです。換気扇を回したり隙間があったりすると、せっかく適温にした室内の空気が逃げてしまいます。換気は必要最小限にとどめ、できれば熱交換機能付きの換気扇を使用するのがおすすめです。
冷房を使う場合には日差しが入ることで、冷房効果が落ちてしまいます。室外にすだれをかけたり、室内側から遮熱フィルムを貼ったりするだけで冷房効率を上げることができるでしょう。暖房の場合は日差しが入る時間帯に日差しを取り込むようにして、夜間になったらカーテンやブラインドなどでしっかり遮熱することが大切です。
部屋が広いほど空調には多くの電力が必要になります。可能であれば間仕切りなどをして、温度調整をする範囲を区切ると省エネに役立つでしょう。また、冷たい空気は下に沈み暖かい空気は天井に上る性質があります。サーキュレーターなどで空気をかき混ぜることで環境省推奨の設定温度でも快適に過ごせます。定期的に空調の運転時間や電力の使用状況をチェックすることで、より効果的な電力削減の方法が見つかるかもしれません。
法人契約では使用電力の瞬間的なピーク「デマンド値」で電気料金が決まることが多くあります。複数の空調機器やその他の家電を起動する際に一斉に動かさず、ずらすことを習慣づけるとデマンド値を抑えやすく電気の基本料金を安くすることができるのです。エコプランでも空調設備のデマンド値をコントロールすることができる個別対応型の空調機制御装置を導入することで、デマンドkWと空調の使用電力量kWhの大幅な削減に成功した事例が多々あります。
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空調の電力削減を考える際に経年劣化は大切なポイントです。経年劣化は冷暖房効率に影響し、10年間使用したエアコンは1.5倍の電力が必要になるといわれています。空調の電力削減で省エネ目標を達成した事例には、設定温度の調整やフィルター清掃以外にも、デマンド制御装置を導入することで電気料金の大幅な削減に成功した事例があります。
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社名 | 株式会社エコプラン |
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代表取締役 | 坂根 信勲(Sakane Nobuhiro) |
設立 | 平成13年8月23日 |
資本金 | 1000万円 |
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